【検証】MUSASHI_EURUSD_M5 - 高頻度トレードの素晴らしいEA!
【検証】MUSASHI_EURUSD_M5
最近界隈で話題のMUSASHI_EURUSD_M5
ウチでも導入してみたので、検証してみました。
MUSASHI_EURUSD_M5ってどんなEA?
MUSASHI_EURUSD_M5 は2019/11/12にリリースされたユーロドルスキャルピングEAです。
・開発者:武蔵さん
・使用時間足:5分足
・最大ポジション数:2 (買い1、売り1、両建てあり)
・TP60、SL110(ロジック決済メイン、変更可能)
・2019/11/26現在、利用者数:102名
先週11/20にチェックした時はまだお試し価格でして、その時利用者数:10-15名くらいだったと思うのですが、ここのところ話題になり急増しているようです。
1ポジ、高頻度、高勝率なユーロドルスキャルピングEAです。
そして高RF(リカバリーファクタ)、高PF、高スプレッド耐性、との記載あり。
うーん、スキャルピングEAとして魅力的な言葉の連続ですね。
いつものようにMT4でバックテストをして、QuantAnalyzerにかけてみました。
どのような結果だったのか見ていきたいと思います。
MUSASHI_EURUSD_M5をQuantAnalyzerにかけてみる
最近のウチがよく見る直近10年でバックテストしてみました。
検証期間、ヒストリカルデータ等によって検証結果が他と異なることがあるかもしれませんがご了承ください。
<検証環境>
ヒストリカルデータ : デューカスコピー
バックテスト期間 : 2009/11/23~2019/11/23
ロット数 : 0.1
スプレッド : 変動
Tick Data Suite 使用
主な分析
profit($) | 9,193.97 |
トレード数 | 4,602 |
年間平均トレード数 |
460 |
年間期待収支($) | 919.40 |
Payout Ratio |
0.28 |
PF | 1.51 |
DD $ | 676.03 |
DD % | 5.63% |
Ret/DD | 13.60 |
こ、これは強いですね。
細かく見ていきましょう。
まずはトレード回数。
年間平均460回というのは1ポジEAではめちゃくちゃ多いです。
年が52週だとすると1週間に平均8.8回もエントリーすることになります。
これは平均ですから、多い時はもっとエントリーする感じになると思います。
利益に繋がりやすい精度の高いところでのみのエントリーをすればエントリー回数は減ります。
しかし、MUSASHIはそれに反してエントリー回数は多く、そして多くの利益を上げているというのはスゴイですね。
年間期待収支:$919.40。
えー、強いです。
そして、10年総利益:$9,193.97 対する最大DDは $676.03 ということで割り算して、RF:13.6。
これも素晴らしい。
平均勝ち額:$7.03というのは細かい利益を取っていくということでしょう。
それに対しての平均負け額は$25.04。
割り算したPayout Ratioは0.28。ややコツコツドカンかもです。
そして、PF。
一般的にトレード回数が多くなればなるほどPFというのは下がる傾向があります。
極端な例を上げると取引回数2回、総利益:$3、総損失:$2でもPF1.5です笑
しかし、このMUSASHIはこれだけ多い取引回数にも関わらずPF1.51という数値は本当に素晴らしいと思います。
PFというのは (総利益) / (総損失) なので、その値が高いならば同じ利益を得るのに損失を抑えている、ということになります。
言い換えると、同じ総損失ならより多く取る事ができているという、効率の良いトレードになっているということです。
絶対的に参考になる数字とは言えないのかもしれませんが、とても参考になる要素ですね。
さらに下段の月別損益額を見てみると、月別でかなりの勝率だと思います。
赤い字の少なさ、黒い字の多さが目に見えてわかりますね。
そして、2018/11月、12月の連敗後の2019年は全ての月で勝ち越し中。
今年の他のユーロドルEAが苦戦している時に勝利しているというのは大きなポイントではないでしょうか。
年間通してのマイナスも無しの直近10年プラスです。
うーん、素晴らしい。
(注意:これらはあくまでバックテスト上であり、未来は分からないということを補足しておきます)
損益グラフ
損益グラフです。
これまた美しい右肩上がり。
2011年に最大DDを記録し、同時期に停滞期:391日を記録しています。
最近では2019年始のDDが少し深いですね。
しかし、その小さなDDはあっという間にリカバリーしているのも分かります。
トレード分析
トレード分析です。
右上の損益と時間の関係をみると-110というフルSLもそこそこあるように見えます。
利益は少なく回転して積み重ねていく感じなので、コツコツドカン気味になるのかもしれません。
私が少し気になるのが右下の時間別の収支です。
収支ゼロの時間帯が所々であります。
統計的にこの時間帯は優位性が薄い、ということで予めトレードをしないように作ってあるのかもしれません。
これは過去悪かった部分をエントリーしない処置をすることによってバックテストを優秀なものにする過剰な最適化に繋がるのか、と思いましたが、ちょっと分からないですね。
もしも過去に似た未来がこの先来たならば似たような結果が生まれるかもしれない、ならば予めそのように対策しておけば良い、という事になるのかもしれません。
今現在の私のEAに対する知見では何とも言えない、というのが正直なところで私自身いろいろと理解を深めていきたいと思っています。
高スプレッド耐性について
ウチでは高精度にバックテストができるツール、Tick Data Suite(TDS)変動スプレッドでバックテストしています。
そのTDSで変動スプレッドに固定値を足してスプレッド耐性についても少し調べてみました。
上記設定の場合、スプレッドの値に10point加算してバックテストする、ということになります。
その結果はコチラ ↓
青い線が通常スプレッド、赤い線が通常+10pointの損益グラフです。
通常に比べて利益が出ないのは当然なのですが、キレイに右肩上がりになっているのが分かります。
スプレッドの広がりに弱いEAだと横ばいor右肩下がりになって崩壊、なんてEAもあるのですがMUSASHIは+10pointくらいならへっちゃらのようです。
もう何パターンか試したかったのですが、時間の都合もありで高スプレッド耐性の検証はここまでにします。
ゴメンナサイっ!
検証まとめ
MUSASHI_EURUSD_M5を検証してみました。
これを見ていくと利用者数急増している理由がわかります。
だってどれを見ても素晴らしいのですもの。
あえて注意する点をあげるならば、コツコツドカンの傾向がややあるということでしょうか。
この点は各々に適した設定ロット数で調整していく事が必要でしょう。
あと、薄利の高頻度ということで、リアル口座運用での約定の滑りの影響がどこまで出るか、この点については実際に稼働しながらでないと分かりません。
設定する要素も少ないので、EAに慣れている方々だけではなく初心者の方々にも設置は簡単ですね。
但し、上記のように設定ロット数には気をつけて!です。
あ、あと気になる点がもう一つありました。バックテストが遅いです。
でもこれはEA運用には関係ないですね笑
もちろん、上記全てはバックテスト上の事であり、これから先絶えず変化していく相場に対しての成績を保証するものではありません。
しかもまだリリースしてからの期間は本当に短く、リアルでの成績はこれから見ていくことになります。
しかし、リアルの成績がバックテストよりも良いというお話もあり、期待は膨らむばかりです。
↑ ゴゴジャンのフォワードの様子です。
計測開始日は2019/10/24。
これからどういう収支曲線を描いていくのでしょうか。
非常に楽しみです。